ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

☆裕也side☆


静かな部屋に、苺の微かな寝息だけが響く…。

いつの間にか苺は、俺より早く夢の中。

隣で好きな女が寝ているのに、何の気も起きないって言ったら、嘘になる。

だけど、苺の無邪気な寝顔を見ていたら、

それだけで幸せで…

守りたくて…

苺を不安にさせるようなことは、したくないと思った。


苺の髪をそっと撫でる。

安らかな寝顔。
今…どんな夢を見ているのだろうか。

閉じられた目元は、今も少し赤みを帯びている。

「ごめんな…」

泣かせないと言ったのに…
沢山泣かせてしまった。

これからも…俺のせいで、この子は泣くのだろう。

苺の泣く姿を考えると、心が苦しくなる。

だけど、

苺は決断してくれたから…

泣きながら「頑張る」と、言ってくれたから…

俺も頑張りたい。