ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*


それから、いじめが始まった。

いじめって言っても…教科書を破られたり、落書きされたりだとか、物を捨てられたりとかではなくて、

“無視”だった。

そして、たまに聞こえてくる、「アイツと話したら、好きな人取られるよ」…なんて悪口。

始めは彼女のクラスの友達…そして次は、メグのクラスの友達…最終的には、ほぼ女子全員がメグを避けるようになっていた。

何度も謝ろうとしたけど、

どうしてメグが謝んなきゃいけないの…?
好きになったのは男の方で、メグじゃない。付き合ってもいない。

おかしいじゃん…。

謝ることは、プライドが許さなかった。


謝りたくはないけど、やっぱり一人は寂しくて…この頃から、男の友達が増えていった。

女子と一緒に避ける人も居たけど、チャラい奴らは気にせずに、近寄ってくる。

見た目はチャラくても、みんな結構良い奴。
それなりに楽しく過ごしてたけど…決して気持ちが埋まることは、なかった。

廊下ですれ違う、彼女と友達たちは、いつも笑ってて…。

メグもあの中に居たのに、もう目も合わせてはくれない。

強がってたけど、

本当はあの中に戻りたかった、
女子の友達が欲しかった、
寂しかった−…。