それから、いじめが始まった。
いじめって言っても…教科書を破られたり、落書きされたりだとか、物を捨てられたりとかではなくて、
“無視”だった。
そして、たまに聞こえてくる、「アイツと話したら、好きな人取られるよ」…なんて悪口。
始めは彼女のクラスの友達…そして次は、メグのクラスの友達…最終的には、ほぼ女子全員がメグを避けるようになっていた。
何度も謝ろうとしたけど、
どうしてメグが謝んなきゃいけないの…?
好きになったのは男の方で、メグじゃない。付き合ってもいない。
おかしいじゃん…。
謝ることは、プライドが許さなかった。
謝りたくはないけど、やっぱり一人は寂しくて…この頃から、男の友達が増えていった。
女子と一緒に避ける人も居たけど、チャラい奴らは気にせずに、近寄ってくる。
見た目はチャラくても、みんな結構良い奴。
それなりに楽しく過ごしてたけど…決して気持ちが埋まることは、なかった。
廊下ですれ違う、彼女と友達たちは、いつも笑ってて…。
メグもあの中に居たのに、もう目も合わせてはくれない。
強がってたけど、
本当はあの中に戻りたかった、
女子の友達が欲しかった、
寂しかった−…。



