ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*



「よしっ!じゃあ告っちまえ!」
「えっ!?」
「早く王子んとこ行くよっ!」

あたしの腕は引っ張られる。

「ちょっと待ってよ、由紀ちゃんっ!」

その日の夜…あたしは早速、由紀ちゃんに相談した。

ちなみに今日も、先生と同室。
まあ、そのおかげで、由紀ちゃんと話せているのだけど。

「何ためらってんの!そんなことされたなら、両思い以外有り得ないじゃんっ!」

この前まで、翔くんを推していたのに…って苦笑するけど、いつも由紀ちゃんは、あたしの気持ちに合わせた助言をくれる。

でも…

「告白は出来ないよっ!」
「何で?」
「だって…藤堂先輩と別れたとか、聞いてないし…」
「まさか王子二股っ!?」
「ち!違う!」

あたしは頭を左右に、ぶんぶんと振る。

「何かばっちゃってぇー♪」

由紀ちゃんはニヤニヤと笑った。
「う…」

何となく、西藤くんが悪く言われるの嫌だったんだもん。

「まぁ、告白はないか…」
「うん」

もう告白は出来ない。

もし、西藤くんがあたしのことを想ってくれてるなら、きっと告白してくれると思う。

でも、それはなくて、西藤くんは藤堂先輩と付き合ってるから、あたしが告白したところで、『Yes』の返事は出ないだろう。

1回フラれてるから怖い…っていうのが、1番の理由だけど。

「…どう思ってるのかな」

あたしはポツリと呟いた。

「よし!じゃあそれを聞きに行こうっ!」

あたしのちょっとした呟きを、由紀ちゃんは聞き逃してはくれず、

「早く行くよっ♪」
「嫌だぁーっ!」

ぐいぐいとあたしは引っ張られて、小さいせいかズルズルと進んでしまう。

チビのあたしのバカぁっ!

あっという間に、ドアまで来てしまった。

「苺ぉ、ちゃんと歩かなきゃ行けないよ〜?」
「いいっ!行かないってばぁ!!」
「行くの♪」

ガチャっと音を立てて、由紀ちゃんはドアを開けた。

「…どこに行くのぉ?」

明らかに、由紀ちゃんじゃない声がした。

顔を上げると、あたし達の前に立っていたのは…

メグちゃん。