由紀ちゃんと話をして、翔くんに会っても大丈夫…な、気がしていたのだけど、実際は大丈夫ではなかった。
「苺せんぱーいっ♪」
ドキッ
放課後、翔くんが来る前に帰ろうとはしたのだけど、今日は予想以上に来るのが早かった。
「一緒に帰ろう♪」
「あ…の…」
恥ずかしくて、顔が見れない。
手元が微かに震える。
大人しく一緒に帰るべきか…
一人で帰るか…。
そりゃあ断りたいっ!
一人で帰りたいっ!
でも…
ちらっと顔を上げる。
翔くんは、にこにこ笑顔。
ばっ!と顔をまた下に向ける。
こ…断れないよぉっ!!
本当にどうしよう…そう思った時、
「何やってんのぉ?」
「メグちゃんっ!」
助かった!そう思ったのだけど、それは大きな間違いだった。
「あれぇ?苺ちん顔真っ赤だよぉ?」
「えっ」
「さては、翔ちんと何かあったなぁ〜♪」
「なっ何もないよっ!?」
って、言ったそばから声が裏返った。
「苺ちん、嘘つけない性格だね♪翔くん、何があったのぉ?」
メグちゃんはニヤニヤしながら、翔くんに歩み寄る。
「やっ!」
何も言わないで!そう止めようとしたのだけど…
「俺、告白したんです♪」
翔くんは、あっさり答えてしまった。



