しっかりしないと。 自分自身を励ましながら来た道を引き返す。 でも、行きと違って帰りは気持ちがどんよりと重たい。 母さんきっと遅いって怒ってるだろうな……。 龍馬と一緒にバイトをしていた頃が懐かしい。 まだ最近のことなのに、遥か昔のように感じる。 「……ハァ……」 足元に視線を下げながら歩いていると、肩に鈍い衝撃が走った。 その拍子で思わずドンっとその場に尻餅をつく。