過ぎ去る景色を眺めながら、世羅はため息をつくことなく、空港に着くのを待っていた 向かいにはエマが不機嫌さを隠すことなく、座っている 《どうかしたんですか?》 《別に。ちょっと呆れて、ムカついてるだけ》 《・・・私のせいですね。ごめんなさい》 謝る世羅に、エマはため息をつく 《悪いのはレオナードよ。貴女じゃない。こんなに早く帰ることにして、大丈夫?》 《はい。・・・大学のこともありますから》