EMERALD





恋とは、いわば深い溜息とともに立ち昇る煙、清められては、恋人の瞳に閃く火ともなれば、乱されては、恋人の涙に溢れる大海ともなる。それだけのもので、非常に分別くさい狂気、息の根もとまる苦汁かと思えば、生命を養う甘露でもある。

シェークスピア 【ロミオとジュリエット──一幕一場】