出会いは、自然な不自然だった。



学校からの帰り道。
道に迷っている外国人を見掛けた。
とりあえず、触らぬ神に祟りなし、とばかりに素通りしようとしたとき。

「道おしえてください。」
と片言の日本語で話かけてきた。

金髪碧眼。
スラッとした体型には、長い手足もついている。
男でも、惚れ惚れとするイイ男である。
まあ、それがカインだったんだが。


「………どこ?」

ここで無視するほど、オレも鬼畜じゃないので、素直に答えた。……のが、間違いだった。

「…市西区諏訪…」

ん?それって。

「オレんち?」

「oh!BINGO!!」

気がついたときには、腹に一発入れられた後だった。