結局あたしは、ため息を一つついただけで速やかに家に入った。


ニャーオと鳴いて擦り寄ってくるジャム。


「ただいまー。」


誰かに言うわけでもなく適当に呟きながらリビングの電気をつけた。


「ジャムー。ちょっと待っててね」


キャットフードをあげたらジャムは喜んで食べていた。

癒されるなぁ。


そんなジャムの背中を見たあと、あたしは洗面所に行って手を洗った。


もうお風呂のスイッチ入れようかな?


ぼんやり考えながら、流れる水を止める。



疲れたなぁ。

……大学受検まで、あと半年。


考えたら気分はどんどんと沈んでいって――――





「……………。」





次の瞬間、心臓が跳ね上がった。



驚きのあまり、声が出なくて。


背筋が凍りだす。