「ども〜。コンニチワ、勇者だよ」

そうして登場した勇者の、ふざけた物言いに、魔王は鼻を鳴らした。

「ジラル。任せる」

悠然と玉座に腰掛けたまま、魔王は言う。

魔王のそばに控えていたジラルが、他の側近へと指示を出そうと一歩動いた。