隣の湯月くんに至っては、さっきから一言も発しない。
スタジアム内の関係者専用ロビーに通され、ソファに腰掛けて5分。
たった5分しかたってないのに、手のひらは汗でびっしょり。
こ、こんな感じでボディーガードがつとまるのだろうか。
「お、きたきた」
ハッとなって、達郎兄ちゃんの声と視線を追う。
こちらに向かってくるスーツ姿の男性が見えた。
藤本翼のマネージャーだろうか。
年は三十代半ば、ぴっちりとした横わけに、眼鏡がよく似合う。
やり手のビジネスマンといった感じだ。
「あの人は杉田さん。今回の依頼人だ」
達郎兄ちゃんが教えてくれた。
…てことは、あの人が事務所の社長さんか。
藤本翼の所属する事務所は、そんなに大きくないって聞いたけど、社長自らマネージャーやってるのかしら。
「小さい芸能事務所だから、杉田さんは一人何役もこなしてるらしい」
ふーん、ってアレ?
「なんであたしの考えてる事わかるの!?」
スタジアム内の関係者専用ロビーに通され、ソファに腰掛けて5分。
たった5分しかたってないのに、手のひらは汗でびっしょり。
こ、こんな感じでボディーガードがつとまるのだろうか。
「お、きたきた」
ハッとなって、達郎兄ちゃんの声と視線を追う。
こちらに向かってくるスーツ姿の男性が見えた。
藤本翼のマネージャーだろうか。
年は三十代半ば、ぴっちりとした横わけに、眼鏡がよく似合う。
やり手のビジネスマンといった感じだ。
「あの人は杉田さん。今回の依頼人だ」
達郎兄ちゃんが教えてくれた。
…てことは、あの人が事務所の社長さんか。
藤本翼の所属する事務所は、そんなに大きくないって聞いたけど、社長自らマネージャーやってるのかしら。
「小さい芸能事務所だから、杉田さんは一人何役もこなしてるらしい」
ふーん、ってアレ?
「なんであたしの考えてる事わかるの!?」