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-「徳田刑事、私の生還劇の為に、今にも消え入りそうな君の命、利用させてくれ。」
心の中でそう呟き、丸亀警部は、犯人二人組に提案を持ちかける。

丸亀警部:
…取引しようじゃないか、お二人さん。

犯人二人:
あぁ?

丸亀警部:
我々の負けは決定した。
…最後に、慈悲として彼の最期を見届けさせてくれ。
…な~に、妙な事は考えてないさ。
むしろ、私が彼を看取っている間に高飛びでもすればいい。

犯人A:
妙過ぎるだろ!どうせ、あの刑事を看取る振りして、奴の拳銃手に入れる気だろ?

犯人B:
まあ、いいんじゃね?こいつの銃は、俺達が預かってるんだし、もし妙な真似したら即、あの刑事の後追わせてやればいいんだからよ。

…犯人の、丸亀警部を押さえつける力が弱まる。
焦って駆けつける事はない。もう戦友の命が散ってしまったのを、肌で感じ取っていた。
「奴らは、私が徳田刑事に駆け寄り、そこで拳銃を調達し、抵抗するものだと思っている。
だが、その考え方自体、大間違いなんだよ。
確かに私自身も、拳銃を奪われた。しかし私はむしろ、拳銃に頼って数々の危機を乗り越えて来た訳ではない…」-