「ありがとう」 咲坂さんは、微笑み合うわたしと美鈴を見守るように見ていた。 胸の中がホッと温かくなったような、スッと軽くなったような‥‥言葉に代えられない喜びが溢れてくる。 日陰だった心の中に、太陽の陽が射し込んだ。 高校生活、初めての放課後。 不安と勇気、希望を胸に抱いた 初めての第一歩。