「奈美に、似合うと思いまして」


受け取ったプレゼントを開けてみると、オレンジを基調としたブレスレットが入っていた。


「お気に召しましたら、付けていただきたいです」

「つ、付ける!!」


プ、プレゼントだ!

なんでだろう、手が震える……。


――嬉しくて?


「ありがとう!」


すごくすごく、嬉しくて……。


「距離も少しありますし、もう向かいますか?」


――りーちゃんのもとへ……?


バカだ、あたし。

過去の人に、少しだけ嫉妬してしまった。


彼の中には、まだいるのかな?

消えるはずのない、りずむとの恋愛。


今の彼女はあたしだから、いらないことは考えなくていいのに……。