「ん?なになに?藤沢の事、知ってるの?」
仕方ないけど、空気よめない卓也がそう言った。
「え?卓也君達、藤沢千鶴を知ってるの?」
一葉が驚いたような表情で言った。
「知ってるも何も、俺ら同じクラスだよな?夕斗」
俺に振るなよ。
って、目線を送ってみる。
「マジ?最悪なんだけどー!あいつ、夕斗君にまで不幸巻き散らかしてんの?」
「え……どういうこと?」
何も知らない卓也達は、キョトンとしている。
「夕斗は、よく藤沢さんといるよね?」
将が言った。
だから、俺に振るなって!
「え?!付き合ってるの?」
愛が言った。
「いや、そういうんじゃなくて、友達だから」
「何だ!お前らてっきり付き合ってるもんだと思ってたよ」
大和がそう言った。
噂をみんな信じすぎなんだよ。ったく。
「ねぇ、夕斗君は知ってるの……?知っててあいつといるの?」
桜が目に少し涙を浮かべながら俺に行った。
なんだ俺、だんだんキレそう。
何で藤沢はこいつらに「あいつ」とか、「最悪」とか、俺に不幸を巻き散らかしてるとか……言われてんの?
藤沢が何したんだよ。
「知ってるよ」
「え……知ってて一緒に友達してるの?なんで?」
桜が俺の制服を引っ張る。
「あのー、話しみえないんだけど?」
大和が?顔で言ってきた。
そして奈々が、ご丁寧にも説明を始める。