「―――おい!アクマっ!起きろよ!目ぇ覚ませよ!」
地面を叩き、なんとかアクマに伝わるように必死で頑張った。
「…ん。」
アクマの目がかすかに開く…。
「アクマ?!」
「…あぁ、健史。来てくれたのですね。」
アクマは上半身だけを起き上がらせた。
「…どうしたんです?その格好は…。」
「…え」
見ると健史の制服は至るところが破けていた。
「…だってさ、アクマがバスの窓から見えなかったから消えたんだと思ったんだよ!」
健史は力が抜けて、そのままその場に座り込んだ。
「…で、アクマは何してたわけ?寝てたの?」
下向きになってアクマに聞いた。
「大地の鼓動を…聞いていました。」
「だいちぃ?」
アクマは立ち上がり、黒いスカートに着いていた砂などを払う。
「―――人間の命はどうして短く、儚いものなのでしょうか?」
「…はぁ?」
健史は頭をくしゃくしゃになるまで髪の毛をかき回した。
「ごめん、いつになくアクマの言ってる意味がわかんない…」

