丘の上より





「幽霊は、そういう感覚が非常に敏感なので…」




私は首を少し傾けながら笑った。



「…幽霊なんか言うなよ。」




そのまま健史は
私の方へ歩みを早め、私の目の前に立った。



私は、健史を見上げた。



――――もう、こんなにも大きくなったのですね。




歳も…、身長も…私を追い越してゆく。なんだか、置いていかれているような気がした。




「幽霊なんか言うなよ。
アクマはアクマなんだから。」




―――ありがとう、健史。