丘の上より




そう思うと、なんだか心が苦しくなった。




「えへへ。」





健史はアクマの周りをまわりだした。その顔は笑顔だった。








「どうしたんですか?」





「やっぱりアクマはいい人だ!」



健史はアクマの前で止まる





「ママが言ってた。
『ありがとう』って言えるのは優しくていい人なんだって!」





「優しくて…ね。」


「僕、もう帰るね。」



そう言うと健史は
丘を降りていく。