…あーー!! もう考えない!! そう思うのに、自然と目は隣の屋上に向いてしまう。 『え……?』 そしてあたしが見た先にあったのは――…。 …――冬可の後ろ姿と、ある女の人。 その女の人は、冬可を……抱きしめていた。 『…………ッ……』 そんな光景見たくなくて、上ってきた階段を一気に駆け下りる。 駆け下りて……、 『やっぱバカじゃんあたし。』 そう呟いた。