最初はじとーっと由宇を無言で見つめていただけだったが、徐々に瞳が潤み始めた。 捨てられた子犬のような瞳に負けた由宇は 「なんか餌付けしている飼い主の気分…」 と呟きながら苦笑した。 『やったーッッ!!!! で、どうすればいいの?』 一方、高級ステーキをゲットした愛海は由宇に抱き付き、満面の笑みで首をかしげた。 …ブンブンと揺れる尻尾と耳がみえるようだ。 由宇はニヤリと口角をあげた。 「その格好で王子様を演じなさい」