一体何なのよ。明らかに態度がおかしいじゃない。お返しの品が気に入らないとでも云うの?

 君江は、お返しに送った品物が親戚達には気に入らなかったのではないかと考えていた。

 電話を切った後、君江は俯いて、何かを考えている様子だったので克也は問うた。


「なぁ、何か云われたのか?」


「……そういうわけではないんだけど……お返しの品物気に入らなかったのかしら」


「まさか。そんなことないだろう。気のせいだよ」


 克也にそう云われたが、君江は親戚達の態度を気のせいだとは思えなかった。



 年末になり、親戚一同が本家に集まる。
 結構な人数だろう。

 君江が想像した通り、本家にはたくさんの人が集まった。
 親戚達はやはり君江に対してどこか冷たい。

 やっぱり変だわ。この前の電話でもそう感じたけれど……。

 漠然とした不安を抱えながらも、親戚一同が席に着いた。

 しばらく呑めや歌えやで盛り上がっていたのだが、放たれた親戚の一言で、場が凍りつくことになる。