空を飛ぶ魚

3時限、4時限と過ぎ、昼食を終え、5時限目が始まっても、やっぱり相田君が来る様子は全くなかった。

ひたすらに窓の外ばかり見つめていたので、ノートはかなりおざなりになった。

勉強になったことと言えば、雲の形は時間によって変わるのだと言う、小学生の時に既に教えられていたことだった。

だが、退屈な授業を聞くよりも、よっぽど為になったような気がした。

結局そのまま一日は終わり、最後まで相田君は姿を見せなかった。

まぁ、彼が途中で戻ってくることなんて滅多にないのだけれども。

授業が終わってからも私はしばらくぼんやりと窓の外を見つめていたが、ため息をついて荷物をまとめ始めた。