本当に、今日は絢芽ちゃんがいない。

「…つまんねー」


脚を組み上を向くと、天井。

でも、俺には絢芽ちゃんの顔が浮かぶ。


「何してんだろ」


絢芽ちゃんの事しか頭にない俺は、チャイムが鳴っている事に気づかない。

ガチャ


ハッとした時には、もう遅かった。トントンと廊下を歩く音が聞こえ、リビングのドアがガチャリと開いた。