応接間の前に着き、廊下に正座する。
「じい様。杏樹です」
襖の向こうにいるであろうじいちゃんに、声を掛けた。
「入りなさい」
「はい。失礼いたします」
返事をして、部屋の中に入る。
「じい様、何か?」
ちらっと目だけを動かすと、和服を着たご老人が優しげな表情であたしを見つめていた。
年は……じいちゃんと同じくらい。
「そこへ座りなさい」
じいちゃんから指定された場所に座布団を敷いて座る。
「杏樹。こちらが、先程お越しになられたお客様じゃ」
右の手の平をお客様の方へ向けて、あたしに説明した。
「こちらはな、朝比奈八雲(あさひなやくも)さんじゃ」
朝比奈八雲………?
その時初めて、真っ正面からお客様の顔を見た。
「じい様。杏樹です」
襖の向こうにいるであろうじいちゃんに、声を掛けた。
「入りなさい」
「はい。失礼いたします」
返事をして、部屋の中に入る。
「じい様、何か?」
ちらっと目だけを動かすと、和服を着たご老人が優しげな表情であたしを見つめていた。
年は……じいちゃんと同じくらい。
「そこへ座りなさい」
じいちゃんから指定された場所に座布団を敷いて座る。
「杏樹。こちらが、先程お越しになられたお客様じゃ」
右の手の平をお客様の方へ向けて、あたしに説明した。
「こちらはな、朝比奈八雲(あさひなやくも)さんじゃ」
朝比奈八雲………?
その時初めて、真っ正面からお客様の顔を見た。


