―――――――――――――――
――――――――――――
―――――――――



困った。

非常に困った。




「…ッヒク……うわあああん…」

「えっと…泣き止もうか？」

「いやぁぁぁ………まんまぁ…」

「おいっ……水口！手当が先じゃねーか？」

「後藤……出来る？」

「無理」

「うわあああん………まんまぁ…」




新学期が始まって数日。


今年…松沢学園に入学した男子生徒二人組。


水口と後藤。


二人は朝から困り果てていた。



今朝…松沢学園へ向かう途中、二人は公園の側を通り過ぎようとした。



その時。



「うわあああん――…まんまぁ――！」



小さな子供の泣き声が聞こえたので、二人で公園の中へ足を運んだ。