うちのじいちゃんは、陰陽師一族の最強術者。

だけど……もうひとつの顔は、神崎財閥の会長。


周りは、二宮さんの暴言に……顔が青ざめてる。

経済界で、じいちゃんの名前は有名みたいだ。


「申し訳ありません、孫が無礼をしたのでしたら……お詫び申し上げます」


深く頭を下げた。


「フンッ。このバカ女の親の顔が見てみたいわ」


ズキッと胸が痛んだ。

お父さん達の悪口は聞きたくない。



だけど、その瞬間。





「……娘が、何かご迷惑をかけましたか?」


落ち着いた……お父さんの声が、すぐ隣で聞こえる。


パッと横を向くと、正装した両親が、あたしをかばうように立っていた。


「え……」

二宮さんの目が……見開かれる。


「「か……神崎様……!?」」


重役達が叫んだ。