カツカツ……と、周りは騒がしいのに。
彼女の歩くヒールの音が恐怖のあまり聞こえてくる。
か、会場から出ようっ!
繭ちゃんを連れて、早足で入口へ向かおうとした。
しかし。
「待ちなさいよ、ブス!」
周りに、お客様がいるにも関わらず……暴言を吐かれて、足を止められる。
直後に、肩を掴まれて……振り向かせられた。
「に、二宮さん……」
見上げた先にあるのは……濃い化粧で迫力の増した二宮商事社長の顔。
あたしに対する憎しみで、酷く歪んでいる。
下にいる繭ちゃんが、ただ事ではないと感じたみたいで、彼女を睨みつけた。
「……あなたのようなブスで庶民の娘が、私のパーティーに来ていいと思ってるの!?」
「……す、すみません……」
広い会場中に響き渡るような怒鳴り声。
怖くなって、体が震え始めた。
彼女の歩くヒールの音が恐怖のあまり聞こえてくる。
か、会場から出ようっ!
繭ちゃんを連れて、早足で入口へ向かおうとした。
しかし。
「待ちなさいよ、ブス!」
周りに、お客様がいるにも関わらず……暴言を吐かれて、足を止められる。
直後に、肩を掴まれて……振り向かせられた。
「に、二宮さん……」
見上げた先にあるのは……濃い化粧で迫力の増した二宮商事社長の顔。
あたしに対する憎しみで、酷く歪んでいる。
下にいる繭ちゃんが、ただ事ではないと感じたみたいで、彼女を睨みつけた。
「……あなたのようなブスで庶民の娘が、私のパーティーに来ていいと思ってるの!?」
「……す、すみません……」
広い会場中に響き渡るような怒鳴り声。
怖くなって、体が震え始めた。


