8月の初め。

夏休みの真っ最中。

会長の家に泊まってから、数日後のことだった。



始まりは、零ちゃんからの電話。


『涼しいところに行こっ!』

その一言だった。


東雲の皆さんというのは、多少…強引で。


あたしの知らぬ間に、あれこれと決められ……遠く離れた零ちゃん家の別荘へ行くことになった。


滞在期間は……夏休みが終わるまで。

長くないか……?

それくらいフツーなのか?


メンバーはもちろん生徒会役員の5人。


海の近くにある別荘らしくて…水着やら何やらたくさんの遊び道具を鞄に詰めて、家を出発した。


ちょうど……距離を置くのに良い機会だと思ったんだ。

陸から離れて…1人になってみようと考えた。