そんな時…。


村を不幸が襲った。



長雨と日照りが繰り返し続き……村の田んぼの稲は枯れ、雨で川が反乱し…水害が起きた。


村の長老達が集まり…ある儀式を行うことを決める。


その儀式とは────

常人ではない力を持った娘を、化け物が住むと言われている祠に、差し出すこと。


言い伝えで、村の不幸は、祠に住む化け物が腹を空かせた状態とされていた。

儀式を行えば、必ず村は救われる。



長老達は『常人ではない力を持つ娘』を探しはじめた。






そして、そこに名前が上がったのが───…“繭(まゆ)”



周りから孤立していた繭は、長老達から『友達のところへ行こう』と誘われた。


遊びたかった繭は、長老達の言葉を疑うことなく………祠へ行く。