その女の子は、必ず…かごめ唄のラストで、後ろの正面を言い当てる。

10回やっても…100回やっても、外すことはない。



遊び始めた当初は、よかった。

女の子の的中率に、周りは歓声を上げていた。


だが、次第に………。



『どうして、まゆちゃんは、必ず当てちゃうの?』

『面白くないなぁ…』

『まゆちゃん…人間じゃなかったりして!』

『気持ち悪い!!』

『まゆちゃんとは、もう遊ばな〜い。お母ちゃんが、化け物とは遊んじゃダメだって!』



友達からの容赦ない言葉の暴力に、孤立させられてしまった。

桜の木の下で、1人…かごめ唄を唄う。



『…わたしって…化け物なの?』



問い掛けても…答えてくれる人はいない。