ブーッ……ブーッ……
「っ…!?」
静かな部屋に響く携帯の着信ブザー……。
思わず、ビクッと肩が上がった。
着信:滝本陸
ディスプレイの名前を見て、涙が出そうになる。
今…1番、声が聞きたかった人…。
手形を見つけてから、徐々に体が震え出してた。
「はい…陸……?」
《杏?起こしたか?》
いつもと変わらない声。
ホッと安堵して……バレないように息を吐く。
「ううん…起きてたよ。おはよ」
《はよ……なら良いんだ》
「朝から電話なんて…珍しいね」
《あ─…声聞きたかったからな》
“あたしも、聞きたかったよ”
そうやって陸には、言えない。
「……あ、会議だから緊張してるんだ?社長さんは」
本心とは、違うことを言ってしまう。
「っ…!?」
静かな部屋に響く携帯の着信ブザー……。
思わず、ビクッと肩が上がった。
着信:滝本陸
ディスプレイの名前を見て、涙が出そうになる。
今…1番、声が聞きたかった人…。
手形を見つけてから、徐々に体が震え出してた。
「はい…陸……?」
《杏?起こしたか?》
いつもと変わらない声。
ホッと安堵して……バレないように息を吐く。
「ううん…起きてたよ。おはよ」
《はよ……なら良いんだ》
「朝から電話なんて…珍しいね」
《あ─…声聞きたかったからな》
“あたしも、聞きたかったよ”
そうやって陸には、言えない。
「……あ、会議だから緊張してるんだ?社長さんは」
本心とは、違うことを言ってしまう。


