自然と痛みはない。

まぁ…会長の前だから、アドレナリンが大量に出てるのかもしれない。



手際の良い会長は、もうあたしの左腕に包帯を巻いてる。


「…会長……養護教諭みたいですね…」

「………」

「…ぎゃっ…締めすぎですよ!」


カンに障ったのか…無言で包帯を締め上げた。


今のが……1番痛かったよ。



包帯を巻き終わると、道具を片付けて、部屋を出て行く。


10分くらい経って…戻ってきた。


「…飲め」


ぶっきらぼうの声音で…会長から渡されたのは―――…


「ホットミルクだぁ…」


温めたばかりなのか…湯気がたっているホットミルク。


「ありがとうございます」


会長の心遣いが嬉しくて、満面の笑顔でお礼を言った。