数十センチ上には、会長の顔がある。
会長も長身なので…必然とあたしが見上げることに……。
「何…してるんですか……?」
「…質問に答えろ」
いやいやいや。
質問に答えるために、この体勢は必要ないでしょーが。
「ちょっと近くないですか?」
「答えたら離れる」
真っ黒な双眸から、じっと見つめられた。
「答えは…………」
そんなの…答えられるわけない。
陸のことは秘密だもの。
皆に彼氏はいないって言ってるし……あたしの本名は、朝比奈理事長しか知らない。
陸のことを喋ったら……あたしの素性が知られてしまう可能性がある。
「…答えられねぇのか」
「大切な人としか…言えません。誰とは……答えられないんです」
会長の真っ直ぐな目を見て、はっきりと答えた。
会長も長身なので…必然とあたしが見上げることに……。
「何…してるんですか……?」
「…質問に答えろ」
いやいやいや。
質問に答えるために、この体勢は必要ないでしょーが。
「ちょっと近くないですか?」
「答えたら離れる」
真っ黒な双眸から、じっと見つめられた。
「答えは…………」
そんなの…答えられるわけない。
陸のことは秘密だもの。
皆に彼氏はいないって言ってるし……あたしの本名は、朝比奈理事長しか知らない。
陸のことを喋ったら……あたしの素性が知られてしまう可能性がある。
「…答えられねぇのか」
「大切な人としか…言えません。誰とは……答えられないんです」
会長の真っ直ぐな目を見て、はっきりと答えた。


