ニコニコ笑ってるんだけど………

怖くてたまりません。



「朝っぱらから、遅刻するほど他の男とイチャついて来たわけ?」

「ちがっ…」

「そっか。昨日の夜からかな?楽しかった?」

「りっ……」

「……俺以外の男んとこに行くなんて良い度胸してんじゃねーか?」

「………ッ……!!」




ええいっ!!この口止まれ!!




もう黙らせた方が早いと思い、陸の口を塞いだ。



両手は陸の手によって壁に押さえ付けられていたので……


唯一動く…―――あたしの口で。



「…………ッッ……!?」

「・・・・・」



陸の手から力が抜け、あたしの両手が自由を取り戻す。


陸のネクタイを引っ張り…、
少し屈ませて首に腕をまわした。