ハァハァ…と荒い呼吸をしながら陸の手を掴む。



「あ゛?」

「だからっ……これはあたしの血じゃないんだよ!」


今まさに、カーデのボタンは外そうとしていた陸様。

危機一髪でその手を止めることが出来た。



「………じゃあ誰のだ」

「えっと……男の………ぎぁぁぁあ!?」


“男の子”と言おうとしたのに、何を勘違いしたのか陸様は……


一気にカーデのボタンを外してしまった。



「ちょっ……待って……話を聞い……」


シュル…とネクタイを解かれる。

そのまま下の床に落とした。



「……フ〜ン……杏ちゃん朝から浮気してきたんだ?」

「はいっ!?」

「男って何かな?何して来たのかな?」



陸様………本当に怖いです……。