ポカンとして、長身の陸を見上げる。



プチン…プチン……


いきなり無言のままブレザーのボタンを外された。


「えっ……ちょっ……陸!?」

「…………これなに」

「えっ?………あ……」



目の前には怒っているような心配しているような…複雑な表情をした陸。


彼があたしに指差すのは――…


今日着ている白いカーデ。



「なんでこんなのがついてんだよ」


陸が言う“こんなの”というのは


…――――赤い血。




「どこを怪我した」

「…………いや……えっと…」

「……言わないなら、制服、下着すべて脱がして調べるから」



な…なんですとぉ――!?



あまりの発言にギョッとなる。



「ちがっ……これはあたし血じゃないよっ……!」



とっさに叫んだ。