その後――…雑鬼に充分言い聞かせて、たまり場に返した。


あとは男の子を家に送り届けるのみ。


治癒のまじないをして、痛みと血を止めた。



「さて……ぼくのお名前は?」

「あすか!」

「飛鳥くん?」

「うん!」


ニコニコ笑う飛鳥君は可愛くて、思わずぎゅーっと抱きしめてしまった。


あぁ……子供欲しくなった。

でも、あたしは娘がいいな。

男の子も良いと思うけど…やっぱり女の子が欲しい!!

いつ結婚出来るかわからないけどね?

いつか欲しいなぁ……(笑)



呪文を唱えて式を作り、飛鳥君の家まで案内させる。

子供の持つ微かな霊力をたどって、家まで着いた。


行方不明になったのかとえらく心配していたみたい。

飛鳥君のお母さんからは凄く感謝された。




すでに時刻は10時近く。

もういいやと思い、ゆっくりと学園へ向かった。