そして彼らはギリギリで学園に着いた。




友達に今朝の美少女先輩の話をする。




「お前ら……会ったのか!?」

「………あぁ……?」

「羨ましすぎる…ッ……」

「は?……あの先輩に会ったことが?」

「当たり前だろ…!学園内でさえあまり見れないんだぞ!?」



興奮した友達に彼らはポカンと口を開けて見つめた。





そして彼らは知る。



「なぁ…その先輩って誰?」

「神崎杏樹さんだよっ!学園一の有名な美少女で通称“かぐや姫”だ!」



神崎杏樹。

松沢学園3年。


全国模試で毎回2位の頭脳明晰。

運動神経も抜群。

多才の持ち主で、彼女を超える女子生徒はいないと言われている。

性格も温厚で優しく……男女問わず人気。




友達の話を聞いて、またもやポカンと口を開けてしまう二人だった。