小さな窓から見える空は、光が闇を西へ追いやっていた。 「結構寝てたな」 身体を起こそうとしてみるも、まだ痛みが残っている。 それでも、奥歯を噛み締め立ち上がる。 向かった先はバスルーム。 服を脱ぐと、身体のあちこちが青く滲んでいたり、赤く腫れ上がっていたりしていた。 「痛むのも無理ないな」 そう言って鏡に映った、自分の顔を見てギョっとした。 右目の瞼は腫れ、左の口元は青い。その青の上には、赤い筋が乾いていた。 まるで幽霊。 こんな顔では、先生に会いに行けない。 でも、会いたい。