けれど、これもマネージャーの仕事。 私から選手に手伝わせる訳にもいかず、ただひたすら作業を続けるしかなかった。 やっと全てを並べ終わった頃。 グランドを数周走り終えた選手達が、こちらにやって来た。 一列に並んだ選手達は、次々とミニハードルを使い、アップを熟(こな)して行く。 私は、その近くでピストルに火薬を詰めたりしていた。 ――ガシャーン 大きな音と共に 「危ない!」 声が聞こえた時には既に遅く 「…痛っ」 目を開けた私の足元には、ミニハードルが転がっていた。