「じゃぁ、戻ろうかな」

「そうしなよ」

「後でタイム計って」

また走り出した葉山の背中に

「あいよ」

返事を送った。




その後、先生の指示により各自種目別に練習を始めた選手たち。

私の仕事は記録係。

タイムを計っては、ノートに記録していく。


もちろん、先生は各選手に教えていく為、一緒に居る時間なんて殆ど無い。



それでも、見ているだけで良かった。

たまに話せるだけで良かった。




それが…

私の幸福(しあわせ)だった…