「そうそう。確かに今お前が叫んだ『いっ…いやっ』てセリフ、ここに書いてあるぜ。さてと次は…」


春菜美加華のいたずら心から生まれた小説型日記。題名には「恋獄」とある。


そしてこの日記「恋獄」は、悪魔の様な女、美加華から、悪魔の様な男、武浩によってこれからも引き継がれていくのだろう…



…薄暗い電灯の下、取調室で、武浩はその小説型日記、「恋獄」を読み終え、冷や汗を流しながら言った。
「な、な、な、何すかコレ!これをあの女が、もし犯人が捕まったら、その犯人に渡してくれって言ったんすかあ、刑事さん!?
き、気が狂ってやがる!」
「その彼女の気を触れさせたのは、様々な要素を考慮しても、お前が原因だ。」
「でっ、でも俺は未遂っすよ?
確かに、あの日の晩、夜道を歩いていた彼女を公園に連れ去り、暴行しようとした。でも、草むらに押し倒した瞬間彼女、泡吹いて気絶しちまいやがった。
ヒキガエルみたいにのびちまった女。…やる気は失せたし、あの時、匿名だけど救急車呼んだのは俺っすよ?」