落ち着いて話せる場所が欲しくて、向かった先は公園。
公園には数人の子供達が、はしゃぎながら遊んでいる。
そんな姿を横目に見ながら、俺達は隅のベンチに座った。
「は、話って何?」
どうやって話を切り出そうか考える暇もなく、苺先輩から話を切り出された。
「あー…あの…」
一瞬またふざけて、自分の気持ちを隠そうかと思った。
だけど、戸惑いながらも真剣に俺を見る苺先輩の目。
愛しくて、誰にも渡したくないと思った。
「…俺と付き合って下さい」
生まれて初めての告白。
「え…?」
「付き合って下さい。ダメっすか?」
びっくりして目を見開く苺先輩を、真っ直ぐに見て再度申し出ると、苺先輩はパッと視線を逸らした。
「どうして…」
苺先輩の唇から漏れる声は、微かに震えている。
「俺…苺先輩のこと、本当に好きになっちゃったんです」
俺自身も、自分の声が震えないようにするのに精一杯で。
「今日俺が3年生に絡まれた時、苺先輩が言ってくれたこと…俺、すっげー嬉しかったんです」
「それはっ」
否定しようとする苺先輩の言葉を遮って、俺は不器用な言葉を続ける。



