「何この女…」
3年生はジリジリと津田先輩に近付くが、津田先輩は脅えた様子で口は開かない。
何も言えないなら、始めから言わなければいいのに。
同じ意見なはずなのに、あたしは何故か津田先輩にイラついた。
「はっ、こいつもすげーチビじゃんっ!?」
見下ろして言った3年生の言葉に、津田先輩は俯く。
「…っおいっ!」
さっきまで…自分が言われてた時は黙っていたはずの翔が、すかさず声をかけるけど、津田先輩の前に立ったのは違う人だった。
茶色がかった髪に、ジャージを着ていても分かる、すらりと伸びた手足、整った顔立ち。
“2年生にすごくカッコイイ人がいる”って、噂に聞いた事がある。
見た瞬間、この人だと確信した。
「あの-…」
「裕ちゃんっ!!」
カッコイイ先輩が何かを言おうとした時、今度は女の人の声がした。
「居た居た!もぉ、応援来てくれないんだからっ!」
そう言って近付いて来たのは、長いストレートヘアーが印象的な、すごく綺麗な女の人。
“裕ちゃん”とは、カッコイイ先輩の事だったらしく、親しげに話す。
怒っていたはずの3年生達も、その綺麗な人を見るなり、ニコニコ…いや、デレデレとし始めた。



