☆翔side☆
「-…と、言うわけで……」
放課後の体育館に、生徒会執行部の人の声がよく響く。
明日はスポーツ大会。
体育館委員の俺は、明日の説明を受けていた。
トントン
プリントを持つ腕に、軽く何かがぶつかる感触。
隣を見ると、檜山が肘を当てて俺を呼んでいた。
「何?」
「本当にさ、あんな適当なチームでいいわけ?」
檜山はプリントを口元にやって、声を隠す様に話す。
言っているのは、出席番号順に決めたスポーツ大会のチーム分けの事だろう。
「別に問題なくね?」
「…ないけど……勿体ない」
「何が?」
「ちゃんと決めたら、結構良い線行くと思うんだけど」
スポーツ大会の種目はバレーボール。
俺はふざける様にニッと笑った。
「何?俺の実力やっと認めた?」
「実力だけは前から認めてるよ」
…。
予想外の返事に驚いて、
「…頭でも打ったか?」
心配すると、
「打ってない」
即答された。
いつも喧嘩腰な檜山の口から“認めてる”って言葉を聞くとは思ってもみなかった。
でも、同じバレー部だった檜山に言われるのは嫌な気はしなくて、単純な俺は少し嬉しく思う。
「-…と、言うわけで……」
放課後の体育館に、生徒会執行部の人の声がよく響く。
明日はスポーツ大会。
体育館委員の俺は、明日の説明を受けていた。
トントン
プリントを持つ腕に、軽く何かがぶつかる感触。
隣を見ると、檜山が肘を当てて俺を呼んでいた。
「何?」
「本当にさ、あんな適当なチームでいいわけ?」
檜山はプリントを口元にやって、声を隠す様に話す。
言っているのは、出席番号順に決めたスポーツ大会のチーム分けの事だろう。
「別に問題なくね?」
「…ないけど……勿体ない」
「何が?」
「ちゃんと決めたら、結構良い線行くと思うんだけど」
スポーツ大会の種目はバレーボール。
俺はふざける様にニッと笑った。
「何?俺の実力やっと認めた?」
「実力だけは前から認めてるよ」
…。
予想外の返事に驚いて、
「…頭でも打ったか?」
心配すると、
「打ってない」
即答された。
いつも喧嘩腰な檜山の口から“認めてる”って言葉を聞くとは思ってもみなかった。
でも、同じバレー部だった檜山に言われるのは嫌な気はしなくて、単純な俺は少し嬉しく思う。



