13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


そして、強い力で引っ張られたと思うと、

「……っ!」

桜の幹に背中をぶつけた。

「嫉妬して悪い?」

近い位置で、私を見上げる翔の目は鋭くて……息が止まる。

でも、怖いとかそういうのではなくて、追い詰められてドキドキしてる私は、少しおかしいのかもしれない。

自分のこと、今までSだと思ってたけど、実はMなのかも……。

今の状況があまりに夢のようで、そんなどうでもいいことを頭の隅で思っていると、


「藤原先輩とどこまでいった?」

「っ!?」


翔の言葉が、逃がさないとばかりに、私の意識を引き戻した。

「どこまで……って、何聞いてんのっ!? バカじゃないのっ!?」

答えづらい質問に、パッと目を剃らす。だけど、

「……やっちゃったとか?」

「なっ……!!」

遠慮のない、ストレートすぎる発言。
私は考える余地なく、また翔に目を戻してしまった。

すると、翔はクククと小さく笑っていて、

「良かった。その様子だと、さすがにそれはまだだったみたいだな」

と、心なしか嬉しそうに言った。

「翔……」

そんな表情……やめてよ。