「じゃあ、スポーツ大会で苺先輩はバレーやるんですか!」
「そう、うちのチーム女子二人なんだけどねぇ」
間先輩と何気ない会話をしながら、箸を進める。
弁当の中身もあと僅か。
だけど、
「苺ちんまだ帰って来ないね…」
俺がチラチラとドアの方を気にしているのに気づいたのだろうか、間先輩は少し寂しそうに言った。
「そうですね…」
「あっ!」
俺が返事をしたすぐ後に、間先輩が声を上げた。
教室へ急ぎ足で入って来る、小さな女の子の姿。
苺先輩が帰って来た。
「苺ちん、どこ行ってたのぉ~?」
「遅いっすよー」
戻って来た安堵感からそう言うと、苺先輩は俺の方を1回見たが、すぐに間先輩に視線を変えた。
あれ……?
「あの…メグちゃん?」
「いやーん、メグちゃんって呼んでくれたぁ」
「なんであたしの席でご飯食べてるの?」
「だってぇ、同じチームになって、友達なったじゃん」
「は、はあ…」
苺先輩は、明らかに困った様に笑った。
俺の最初の読みは、外れてはいなかったみたいだ。
それより…
「苺先輩、早く弁当食わねぇと…」
もう昼休憩は15分程度しか残っていない。
「あっ、そうだねっ!」
苺先輩は急いで席に着いて弁当を食べはじめた。



