13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「じゃあ、スポーツ大会で苺先輩はバレーやるんですか!」
「そう、うちのチーム女子二人なんだけどねぇ」

間先輩と何気ない会話をしながら、箸を進める。
弁当の中身もあと僅か。
だけど、

「苺ちんまだ帰って来ないね…」

俺がチラチラとドアの方を気にしているのに気づいたのだろうか、間先輩は少し寂しそうに言った。

「そうですね…」
「あっ!」

俺が返事をしたすぐ後に、間先輩が声を上げた。

教室へ急ぎ足で入って来る、小さな女の子の姿。
苺先輩が帰って来た。


「苺ちん、どこ行ってたのぉ~?」
「遅いっすよー」

戻って来た安堵感からそう言うと、苺先輩は俺の方を1回見たが、すぐに間先輩に視線を変えた。

あれ……?

「あの…メグちゃん?」
「いやーん、メグちゃんって呼んでくれたぁ」
「なんであたしの席でご飯食べてるの?」
「だってぇ、同じチームになって、友達なったじゃん」
「は、はあ…」

苺先輩は、明らかに困った様に笑った。
俺の最初の読みは、外れてはいなかったみたいだ。

それより…

「苺先輩、早く弁当食わねぇと…」

もう昼休憩は15分程度しか残っていない。

「あっ、そうだねっ!」

苺先輩は急いで席に着いて弁当を食べはじめた。