♪佳奈side♪
「……一体何なの?」
いきなり私の手を引いて走り出して。
校門を出たと思ったら、急に走るのを止めて。
今は学校前の桜並木道を、手を繋いだまま、ゆっくりと歩いてる。
この状況だけ聞けば、ふたりだけの幸せな時間。
……なのだけど、私の機嫌が少し悪いのは、翔が上ばかり見上げて歩いているから。
「ねぇ、部室行かなきゃヤバイって!」
本当に言いたい言葉は飲み込んで、正論により足を止めようと試みる……けど、
「ちょっとくらい大丈夫だって」
クイッと手を引っ張られ、私はまたよたよたと翔の後ろを歩く。
「私、部長なんですけど……」
ボソッと口にした言葉通り、私は部長。
本来ならば是が非でも、部室へ向かわなきゃならない。
にも関わらず、それほど焦っていないのは……もしものことを考えて、亜耶に頼んでいたから。
こうしてふたりっきりになる状況を、実は期待していた。
だからこそ、今の状況は嬉しいようで……不満。
「……」
私、いつからこんなに欲張りになったの……?
少し前の私なら、翔とふたりでいれるだけで舞い上がっていたのに。
「……一体何なの?」
いきなり私の手を引いて走り出して。
校門を出たと思ったら、急に走るのを止めて。
今は学校前の桜並木道を、手を繋いだまま、ゆっくりと歩いてる。
この状況だけ聞けば、ふたりだけの幸せな時間。
……なのだけど、私の機嫌が少し悪いのは、翔が上ばかり見上げて歩いているから。
「ねぇ、部室行かなきゃヤバイって!」
本当に言いたい言葉は飲み込んで、正論により足を止めようと試みる……けど、
「ちょっとくらい大丈夫だって」
クイッと手を引っ張られ、私はまたよたよたと翔の後ろを歩く。
「私、部長なんですけど……」
ボソッと口にした言葉通り、私は部長。
本来ならば是が非でも、部室へ向かわなきゃならない。
にも関わらず、それほど焦っていないのは……もしものことを考えて、亜耶に頼んでいたから。
こうしてふたりっきりになる状況を、実は期待していた。
だからこそ、今の状況は嬉しいようで……不満。
「……」
私、いつからこんなに欲張りになったの……?
少し前の私なら、翔とふたりでいれるだけで舞い上がっていたのに。



