13センチの片想い。私とアイツの恋の距離



3年生の教室が並ぶ、2階の廊下。そこに藤原先輩はいた。

クラスが違う友達なのだろうか、同じ3年生の男子と笑いながら話していて……話しかけることに少し戸惑う。

でも、

どうしようかと亜耶に相談しようとした時、「じゃあな」と手を振って、その男子の先輩は藤原先輩から離れて行った。

……今がチャンス!

思った私は、すぐさま先輩の元へ足を進めて、

「藤原先輩っ!」

また誰かと話し出してしまう前にと、急いで声をかけた。

「佳奈ちゃん……?」

先輩は、私を見るなり驚いた顔。
そして、

「何?もう集まる時間だっけ?」

言いながら、時計を探すように辺りを見渡した。

「いえっ、そうじゃなくて……」

この後、バレー部で集まる予定になっている。先輩がそれで呼びに来たと思っていることは、すぐに分かった。

「あの……個人的に少し、話せませんか?」

「え……」

先輩はさっきよりも驚いた顔をして、何だかとても緊張する。

「じゃあ、ちょっと場所変えよっか。ここじゃまた誰かに捕まりそうだし」

少し照れたように笑って言った先輩に、私は「はい」と頷いた。