☆翔side☆
「隣……来たら?」
手を繋いでいるのに、檜山は一歩後ろを歩いていて。
俺が言うと、「あ、うん」と頷いて、一歩ぶん体を前に出した。
やっと並んだ、俺と檜山。
「翔って本当に、字汚いよね。もうちょっと綺麗に書いてくれなきゃ、読めないと思うんだけど」
「うっせーな」
会話は普通。
今までと何も変わらない。
だけど、数十分前とは関係が違うことを、繋いだ手の温もりと、いつもより騒がしい胸の鼓動が教えてくれていた。
檜山に告白して……そして今、恋人同士。
改めて考えてみるとそれは、とても不思議な感じがする。
一年前の今頃は、まさかこんなことになるなんて思ってもみなかった。
「檜山の家って、こっちだったっけ?」
二手に別れた道。
中学の時の記憶を頼りに、片方の道に進もうとした時だった。
「嫌」
繋いだ手が、いきなりぐんと重くなる。
「え……。檜山の家、あっち?」
聞くと、檜山は首を小さく横に振った。
「じゃあ、嫌って何?」
「……」
目を逸らして、少し気まずそうな顔をする檜山。
「隣……来たら?」
手を繋いでいるのに、檜山は一歩後ろを歩いていて。
俺が言うと、「あ、うん」と頷いて、一歩ぶん体を前に出した。
やっと並んだ、俺と檜山。
「翔って本当に、字汚いよね。もうちょっと綺麗に書いてくれなきゃ、読めないと思うんだけど」
「うっせーな」
会話は普通。
今までと何も変わらない。
だけど、数十分前とは関係が違うことを、繋いだ手の温もりと、いつもより騒がしい胸の鼓動が教えてくれていた。
檜山に告白して……そして今、恋人同士。
改めて考えてみるとそれは、とても不思議な感じがする。
一年前の今頃は、まさかこんなことになるなんて思ってもみなかった。
「檜山の家って、こっちだったっけ?」
二手に別れた道。
中学の時の記憶を頼りに、片方の道に進もうとした時だった。
「嫌」
繋いだ手が、いきなりぐんと重くなる。
「え……。檜山の家、あっち?」
聞くと、檜山は首を小さく横に振った。
「じゃあ、嫌って何?」
「……」
目を逸らして、少し気まずそうな顔をする檜山。



